細雪(ささめゆき)  ドイツ版   Good-looking  german  ladies

 谷崎潤一郎の小説「細雪」が大好きで、主人公の四姉妹が綺麗な着物着てお花見に行くシーンを真似て、四人くらいで着物着てお出掛けする時は「細雪」しようと言っているのですが、このたびそのドイツ版が出来ました!

 薄黄緑の着物着た沙耶さんの元同僚が、紫の着物のカリーナさん、その妹さんといとこさんが着飾って柴又散策に出かけましたが、これで桜が咲き誇っていたら、ほんとに映画のワンシーン(ちなみに沙耶さんの帯は満開の手書きの桜なのです。)

 皆さん170㎝越してますので、私の着物総動員で選んでいただきましたが、好みがしっかりしていて着付けに来てくれた娘が感心してました。長年の経験で大柄な方の着物はハイクオリティーでないといけないので、とっておきの訪問着、小紋お着せしましたが、外国の方なのに、持ち主より綺麗でした。

 良い着物をまとった時の、何とも言えず穏やかなのびのびした気分。体を柔らかく包みこんでくれる着物の情の深さ。

綺麗な長襦袢付けて着物を羽織った時、「ああ、綺麗だ」と思うのです。きちんと着つけて外歩いていると、洋服の時ではありえない視線を感じますし、着物というものは、本当に素晴らしいものだと思います。ドイツのお嬢さんたち、着物を着て歩いて、どんなこと感じたのかしら。

 帰ってきて、カリーナさんの妹さんに着物を脱いでいただいている時、「ああ、これで最後なのね」と名残惜しそうだったのが印象的でした。彼女の着物は上品なひき茶色のちりめんに可愛い紅型模様がちりばめられている小紋ですが、若いお嬢さん用にお袖も少し長くしてあります。

 店じまいの呉服屋さんのセールに行った時、売り場の方がぜひこれを買ってきてほしい、ほんとにいい生地だからと言われ、予定外でしたが破格の価格で頂きました。十何年前のことですが強く覚えてるのは、手間暇かかったこの生地を何とか着物にして生かしてほしいという売り場の方の思いでした。

今綺麗なドイツのお嬢さんがこの着物着て日差し浴びてたくさんの方に「素敵!」と言われて、喜んでましたとお伝えしたいなと・・・

柴又歩いたときの写真もあとでいただきますが、どんな風だったか楽しみです。

 

今回もたくさんの方々に手伝っていただき、何とか無事終了いたしました。本当に感謝しております。ありがとうございました。