初めてのお客様

最近いろいろなお客様がいらっしゃいますが、今日は雅叙園に行かれる方に着物をお着せしました。とてもスリムな方で、お持ちになった着物が大き目だったのでどうやったらすっきり着付けができるか直前まで悩み、娘に相談したり和裁している方に長襦袢の細工を伺ったりネットで調べたりおたおたしておりました。こんなに着付けで悩んだのは久しぶりですが、「いい勉強になるよ」と言われ、やることはやったからと着付け始めたら、嘘のようにいろいろ悩んでいたことが解消し、無事お客様をお送りすることが出来ました。お客様にとって、着物は着てしまったら後は空気のようにまとっていられればよくて、お食事したり観劇したりお話ししたりするとき困ったことがなければいいことなのです。

着物の癖、帯の癖、お客様の体型、いろんなものにこちらが慣れてなじんでいかないと、うまくいかないし心地よいものにならない気がします。お客様も「着物を着るって大変なことなのね」とおっしゃってましたが、特にいい着物、いい帯をお着せするときは難しいなと今回つくづく思いました。

お客様がお出掛けになった後、保育園の卒園式と小学校の入学式に着物を着たいという若いお母さんが下見にいらっしゃいました。どの着物見ても可愛い、可愛いの連発、こうやって着たいと思ってくださることが嬉しいです。着物の道は深いけれど本当に楽しい、助けて下さる方々に心から感謝しております。