今日はお休み

七日から十一日まで外国のお客様がいらっしゃり、着物着せてお茶を点て飲んでいただき、柴又帝釈天にお参りし、山本亭に行くというコースを毎日こなしていました。その間に日本のお客様との着付けの打ち合わせがあったりして、いろいろな方々に助けていただきながら、何とか前に進んでいます。

今日は久しぶりのお休み。知り合いの方から帯や羽織、着物をいただき、天気がいいので外に干して風に当てています。最近外国の方々に着物は生きていてスピリットを持っていると力説しているのですが、今日戴いた中の帯二本と留袖は何か深い思いが持っている気がしてならず、これは別にして取っておこうと思います。多分持ち主の方そのものなのかしらという気がします。

本当に最近いろんな方に着物着せています。ドイツで乗馬セラピーをやっているイサ。沖縄で秘書をしていてアメリカにいるママの誕生日に日本で着物を着せてあげようと思ったケーシャとママのラウラ。タイで医学の勉強していて彼氏はデンマーク人というアビー。日本で三年働いて、カナダに帰るという韓国生まれのジョイス、台湾の兵士の彼とCAの彼女のカップル、香港のキャリアガール。

英語もうまく話せないし柴又の説明もあまりできなくて薄氷を踏む思いですが、柴又の参道のお店の方々と話したり温かい声かけていただいたり、これが柴又の良さなんだなあと思うようになりました。

駅前のフーテンの寅さんの説明、参道の説明少しずつ少しずつ入れていますが、もしかしてここにはすごく大事なことが隠されているのかもしれない気がしてきています。思い出を持ったハイクオリティーな着物を着た外国人が柴又を歩く意味がきっとあるのです。私の体力、知力に限界があるし、時間もないかもしれないけれど、きっと着物たちが助けてくれるから、何とか頑張って、やれるだけやってみようと思います。

今週はオーストラリアの30歳の男性Sambo Bさんと、カナダのプリンスエドワード島の染色家Magsがきます。他のルートでの外国のお客様と、卒業式の袴、保育園の卒園式の着付け二名もあり、全く気が抜けません。明日はお茶のお稽古あるので着付けの仕事はなし、厳しい先生なのでお茶の稽古は億劫だったのですが、こう立て込んでくると生徒としてのお稽古がありがたく感じられるから不思議なものです。

世の中いろんなことがあるし、子供たちもどうなるかわからない、不安だらけですが、今のことにきちんと向き合い、こなしていくしかないと思っています。今を貫く。それしかないのでしょう。