怒涛のごとく

 今日が何日か何曜日かわからなくなり、昨日のお客様がどこの国からか思い出せないという悪循環にはまりつつあるくらい、怒涛の如く仕事をしています。補正に必要なタオルの数、長襦袢裾除け伊達締めの数、体重身長の確認でいっぱい一杯、いらっしゃる国も多種多様になり知識が必要だけれど、調べるひまがなく、ポーランド人にキュリー夫人の話、シシリー島出身のイタリア人にはゴッドファーザーの話、インドネシアの女の子には40 年前に新婚旅行に行った話と、古い古いネタでお茶を濁していました。

 今日は六歳の女の子来るというので、七五三の着物を用意していたら突然来られなくなり、スコットランドからのドクターのカップルだけになりました。いつも大人数着せているので二人というのは久しぶり、早くに柴又行けました。純粋のスコットランド人は初めてでしたが、とても陽気で礼儀正しく、お土産のクッキーまでいただきました。ジェイムスはベジタリアン、おにぎりと甘いもの、豆腐、卵で暮らしているみたいで、さんざんかまって遊んでました。一気にしゃべられるとわからないし、言っている内容が日本語でもわからないとどうしようもない。前に来た韓国の女の子が英語が聞き取れず三カ月は泣いてたと言ってました。

 最近柴又には外国人が多くなり、今日は寅さんの像の前で英語で説明している女性を見かけたのですが、多分私がいつも言っていることとはちがうんだうし、私は着付けしてるのでボディタッチをしている分親密度が増して、説明も親しくできる気がします。とはいっても碌な説明はしていないのですが、あとできた彼女からのレビュー読んだら、うちに来るとき私が玄関先で手を振っていたのがとても嬉しかったとありました。本当にこんな辺鄙なまちへよく来てくださいましたという感謝の歓迎なのですが、その時から、私はゲストが好きになります。ありがたいことです。