ひで也さんデー

 昨日のゲストは、ロスから来た韓国がオリジンのスタイリッシュなジャックリーヌと、フロリダから来たきりっとした目が大きいジェン、それにノルウェーから195㎝のアスラックと175㎝のエリーナでした。北欧のヤングカップルはほんとに大きくて、うちで一番大きいサイズの京都のひで也さん制作の、綺麗な赤紫色の男物の浴衣と、あざみの柄の女物の浴衣がぴったり、そしてロスのジャクリーヌも、朝顔のモダンな柄のひで也さんの浴衣を選んでくれたので、私は嬉しくてたまりません。ハイクオリティーで色鮮やかなひで也さんの浴衣は、誰にでも似合うというものではなく、ゲストに薦めても着てもらえないことが多いのですが、今日は北欧の彼らにどんぴしゃりマッチしました。

 フロリダのジェンは三人姉妹の次女、ふっくらしててはっきりしてて好奇心旺盛で、同じく次女の私は彼女の行動見てると自分を見ているようでおかしくなりましたが、帝釈様の彫刻見ている時、蓮華経の英語の説明を丁寧に読んでいて、下の階にある彫刻が植物や動物なのはどういうわけかと聞いてきて、うーん仏教は天上天下生きとし生けるものすべてに平等に愛情を注いでいるから、すべてのものに対する賛歌なのです・・と言いたかったのですが、その内容が果たして合っているのかいないのか、私にはわかりません。しかし質問の発想が、時々考えもしないようなことから来ることがあって、私が四苦八苦していたら、ジェンは見かねてSorryと言っていましたが、それはこちらのセリフです。答えられなくてごめんなさい。

 さてノルウェーのカップルは、ストイックなホームタウンから来ているので、日本の見るもの聞くものが刺激的なようで、新宿のパチンコやさんに入ったら、あまりの喧騒と煙草くささにびっくりしたとか、お寿司や焼き肉のおいしさ、自動販売機の多彩さ、彼らの町はソーダだけだそうですが、日本はアイスでも何でもあることなど、びっくりすることだらけみたいです。任天堂のゲームを愛する彼は、明日は秋葉原へ行くと、嬉しそうでした。

 彼らにとって、どの浴衣を着るかはそんなに重要ではないみたいので、今回はひで也さんの浴衣が、彼らを選んだと思っています。これからの季節、生地がしっかりしてあまり浴衣っぽくないし、単衣感覚で着せられるので重宝しますし、帝釈様の参道をひで也さんカラーの着物きた外国人の方々が、ファッションショーのように歩くとどんな風景になるか楽しみです。

 川越から着物着て、柴又に散策にきた綺麗な熟女のお二人が、参道歩いていらして、私が「お綺麗ですね」と声かけたら喜んで、せっかくだからみんなで写真撮りましょうと言って下さいました。外国人4人日本人2人の素敵な着物姿を撮りながら、日本人が着物着ていても声かけられることはほとんどないし、下手するとスルーされるのはなぜかしらと思います。うちのゲストたちは馴染みのお店の方々には声かけられるし、立ち止まって綺麗だねえという男性もいて、本人の綺麗さもありますが着物の綺麗さを誉められているような気もして、私は嬉しいのです。絵を描くように着物を着せたいと欲張って思った時期もありましたが、今は着物を作った方の気持ちに添ってあまり考えずに着ていただければいいのかなと思っています。

 明日はスロバキアの女性です。天気があまりよくないようですが、どうなるでしょうか。