カルチャーショック

何百人も外国人の着付けして今さらこんなこと言うのもなんですが、昨日のフィリピンのゲストから受けたカルチャーショックは半端なものではありませんでした。

フィリピンのゲストは何組もいらしてますが、皆さん家族愛が強く二人の予約でも家族全員八人できてしまったり、三時間も前に到着したり、各国にいる子供たちと通話しながら散策したり面白かったのですが、昨日は四人のゲストのキャラクタ―がかなり強烈でした。

旦那さんのSulはレンタカー会社を経営、予約のやり取りのメールもちょっとユニークで中小企業のエネルギッシュな明るいおやじさんというタイプ、奥さんは妖艶なフィリッピーナで来るやいなや化粧していい?と聞かれ、選んだ着物は真っ赤でそれに白地に大きな赤い花と緑の葉の帯締めてご満悦。お友達の静かな女性には久しぶりに人気の青い訪問着を着ていただきました。そして残る一人。山咲トオルに似た可愛い男の子は「私女の子!」「オカマでーす!」明るく宣言して、一応男物の着物着たものの立ち居振舞いは女の子、いやはや・・

柴又行くのも賑々しくキャーキャーワーワー動画で実況中継、私が変わった人間だと近所のみなさん知っているけど、今日はもっと変な人だと思われるだろうなあと諦めて、この流れに身を任せ高砂を歩いてました。

 電車の中でも参道でもいつもの外国人と行動が違うのはなんでだろうと考えていたのですが、みんな物凄く純粋でありのまま身の丈のまま生きていることを楽しんでいるからかなという気がしました。

 ローカルな高砂のすぐ近くの立石という街の民泊に泊まりバスで各地回るようでタイトな旅行ですが、ポケットの小銭をじゃらじゃらさせた引率のSilは日本語のおみくじ引いたり今川焼買ったり下町っぽく忙しく動き回ってましたが、帝釈天の彫刻ブースに行った時にひどく心動かされたようでいつまでも見入っていました。帰り道でみんなにカラオケ好きか聞いたら、奥さんが得意でテレサテンのつぐないを歩きながら歌ってくれ、ラストの茶道体験した時ももみんなで一緒に飲もうとSilが掛け声かけて一斉に飲んだり、本当にユニークな彼らでした。

 ただ三人が喫煙者で、帰り際主人と四人外でタバコ吸いながらこれから銀座行く行くか上野行くか相談されて、主人は間髪入れず「アメ横」をすすめ、(銀座というキャラではない)そしてみんなで握手して別れました。

 なんか口もきけないほど私は疲れて、いつも飲むお酒も飲む気にもなれず頭の中整理していましたが、今回はこちらが主導権をとれず予測できず翻弄されっぱなしだったのは、彼らのアイデンティティーが非常にしっかりしててそれが彼らの生き方を際立たせている、オカマさんだって、純粋な正直な生き方の証拠なのに、それを肯定できないで中途半端で接待していたせいなのでしょう。うちに来るゲストで旦那さんが白人、奥さんがアジア人というのが多くてなんでかなとふしぎでしたが、この組み合わせの方が旦那さんの心理状態が落ち着いて生きやすいのかもしれません。

 さっきハワイの戦艦ミズーリメモリアルで働いているクリスから、長ーい長ーいレビューがきました。京成が停電の日のゲストで柴又行けなかったし何かクレームとかあったかしらとちょっとドキドキして読んでたら、”She really made me feel like a grandmother who I haven,t seen I was little."という箇所がありました。ああ、とうとうgrandmotherになってしまいました。今日何回目かのカルチャーショックでした。