成人式が終わって

 このところ成人式は割に早めの日にちだった気がしましたが、今年は14日、お天気も良く絶好の着物日和でした。今年はこれまで九人のゲストが来て、新年だし若いゲストには40年前の古い振袖(私の年代のものです)を着せてましたが、とてもゴージャスで素敵でした。

 本番の成人式は日本人のお嬢さんの着付けを午前中にして、午後からは外国のお客様三人いらしたのですが、成人式の着付け講習ではみなと同じようにそろえることが原則で、帯は高く締めとにかくきちんと正確に着せることが求められるので、日本人の着付けのほうがかなり緊張したのですが、その反動で午後の部はかなり緩くなりこんなに意識が違ってはいけないだろうと思いつつ、ジーパンもセーターも脱がない結構たっぷりした女の子の緩い着付けを直さない自分の気持ちに困りました。いつも参道でほめてくださるお店の方々も今日はきれいな成人の振袖たくさん見ているせいかスルーされたりして、やはりこの着付けでは見劣りしてしまうなと反省しましたのですがでも家へ帰ってから、暗くなっているのにもう一度道に出て笑いさんざめきながらたくさん写真とっている姿見て、帯が緩かろうが伊達襟が曲がっていようが着物を着たというシチュエーションで楽しく遊んでいるのだからよかったんだろうと思います。

 成人式終わった日本のお嬢さんも五時過ぎに帰ってきて無事な姿に一安心、脱いでこれから同窓会だそうですがもう着物着ることはないとのこと、もったいないことです。外国人はこうやってわざわざ異国から着物着に来るのに。

 今日来た外国人は三人とも彼氏がいないといって、どこの国の男性がいいか(一人はイギリス人がいいとのこと)いろいろ話したりして面白かったのですが、そうなると主人が活躍しだしてたばこを吸う女の子と外で話し込んだり大忙しでした。

 日本の着物業界のこの一大イベントが終わると、来年まで着物着る日本人はあまりいません。花見に向かって少しずつ外国からの予約が増えてきます。より美しく、より個性的に着物を外国の方にお着せできるようがんばりましょう。