銀座のママ

お茶の先輩が午前中にいらして、素敵な江戸小紋と紫の帯を持っていかれ次回のお稽古に着ていくとのこと、私も頑張って着ましょうと選んでいるうちに、一週間ぶりに中国のゲストが二人来ました。岡山大学で勉強したことのあるイサベルは日本語が達者で今はアメリカ国籍を取りロスで公務員をしているそうで、お友達のあおいさんは目の大きいスリムな美人さんでした。あおいさんはモスグリーンの色留めそでに金の袋帯を締め、寒いので別珍の黒いコート着てミンクのショールかけ、髪は夜会巻きにして真珠の髪飾り指したら押しも押されぬ銀座の若いママに変身、ショートカットのイサベルは白地に大きな花が咲いている訪問着に銀の袋帯締め、臙脂のビロードの半コートに白いショールかけて、二人で銀座へご出勤というシチュエーションで柴又へ出かけました。

女優さんですかと声かけられたり、ずいぶん視線を投げかけられたり、本当に面白かったのですが、あちこちで自撮りをしていて私が撮っても自分がきれいに撮れていなければだめだから、自撮りのほうがいいという事が今日わかりました。あと、中国の方はあまり甘いものを食べない、太るからと言っていたけれど、前にぜんざいをごちそうしたら甘すぎると残したのは中国の方だったので、今日は控えめにお団子二本だけ買いました。

柴又の彫刻見ながらイザベルのホームタウンは揚州で鑑真の生まれたところなので仏教の彫刻がたくさんあるとか、おみくじ引いたら恋愛のところに「二股かけるな」とあって、イザベルはその通りだとびっくりし、さすが銀座のママ!と私はこっそり笑っていました。

久しぶりの仕事で疲れたし、30枚近くの着物畳んだり後片付けも大変でしたが、いろいろな国の方々に着物着せていろんなお話するのは本当に楽しいし刺激を受けます。このところうじうじ悩んでいたことが嘘のように消えていきました。

また頑張って働きましょ。