三寒四温

 寒かったり温かかったり春の陽気は本当に変わりやすいのですが、このところ直前の予約が増えてきて予測ができないうちゲストがいらっしゃったりします。雨模様だと着物お着せして柴又行くか脱いでいくかいつも迷うのですが、ひな祭りの次の日にいらした四十代のフランスのご夫婦と三十代のシンガポールからのご夫婦はラブラブなので、着物の写真をたくさん撮って差し上げたくて、コート着せて皆ショール首に巻いて(なぜか旦那様二人女性のショールを選んでました!)雨天決行いたしました。女の子二人フランスに残して久しぶりに夫婦水入らずのカップルはしょっちゅう目を見つめあって話し込んでいるし、シンガポールのホテルのクローク係とバーテンダーのカップルはなかなか面白くて、傘を差しながら互いに写真を撮り合っていました。

 空腹だというシンガポール組のためにお店に入りましたがムスリムで豚肉がたべられず、カツ丼やマーボー丼がだめで結局天丼とキツネそばを注文したのですが、お店のご主人に鶏肉系のメニューの開発をお願いしました。アレルギーとか食品添加物とか聞かれたこともあり、難しい時は何も食べないでいます。

 今回は男性陣が個性的で、バーテンダーの彼は抹茶の点て方が上手でとてもクリーミーだったし、フランスの彼はイタリア系でシャイで綺麗な同い年の奥様とは語学サークル?で知り合ったそうで、一番好きな言葉はイタリア語、元気が出るそうです。でも奥様はあまり英語が好きでないみたい、かえってイタリア語のほうがいいのかしら、最近英語は万能でないと気が付きました。若い頃好きだった女優のロミーシュナイダーに似ている奥様に首ったけの旦那様はお寺の境内の庭園の前で写真を撮ろうとすると、映画のようなキスシーンをそれも着物着て繰り広げます。残念ながら画面が暗い、でも後で明るく修正して送ってあげましょう。何か時々映画監督になった気がする時があります。

 今日も無事終わりました。   良かった・・・