スカーレット オハラ

 昨日は一日雨でしたが、今日は晴れ、でも風が強くて花粉が飛び交っているようです。私は花粉症でないのでその感覚がわからず、テキサスと沖縄から来た大学時代の友人カップルの女性たちが鼻を赤くしてるのに無頓着でいて、帝釈様のご朱印帳を書く方にティッシュもらったりして対応が後手後手でした。

 女性陣は170センチ、男性も180センチでスリムで厚手のタオルで補正しながらの着付けでしたが、沖縄で旦那様とパンやさんをしているモーガンは七月に出産予定だそうで、紐や帯の締め具合にずいぶん気を使いました。きつくしないときれいにはいかないのですが、慣れない着物着て何かあったら大変です。でもこれで妊婦さんは三人目でした。

 今日のゲストの三人の女性は皆ロングヘアなので、テキサス大学組は二人で相談しながらヘアメイク、カナダのハイスクールで同級生だったというカナダと台湾の大学生カップルは彼氏がかんざしや花をチョイスしてくれ、着付けだけで済んだ私は楽勝で、さて写真撮ろうと思って彼女たちを見たらビックリ!ビビアンリーの演じたスカーレットオハラが二人、ダウンアップで真珠っぽいかんざしさしたアジア美人が一人、わおー・・・綺麗・・・

 頭の上に二つ小さいまげをつくりそこにカラフルな花飾りさして、あとの髪の毛はダウンでおろした姿はセーラームーンのようで、可愛い、若い!全部アップにするとどうしても大人っぽく落ち着いて見えるのですが、彼女たちは自分の見せ方をよく知っています。

 外を歩いても声かけられ続け、ビューティフル、可愛い、きれい、電車の中でも見られっぱなしでした。いつも大体アップにして着物着せて、日本人ぽい姿にすると私は安心してしまうのですが、意外とギャラリーにはスルーされがちでした。私がヘアメイクやったんだ的な邪念はよくなかった、着物をきて、そこに自分のパーソナリティやオリジンや美意識を加えて自分らしい姿を作るのはゲスト自身なんだということに、初めて気が付きました。

 後でいただいたレヴューに二組のゲストともこの着物体験はユニークだったとあり、そうなのかしらと最近多くなった他のホスト方の着物体験シリーズをパソコンで見ていたのですが、やっぱりうちの場合帝釈天の彫刻あたりが特殊なのかと思います。でも今日のゲストたちもユニークで、沖縄のパン屋さんで可愛すぎるケーキを作っているモーガンの写メ見せてもらっていたら、相方のリーズイーが「彼女はとてもクリエイティブ」と言っていたけど、リーズイーも子供の世話をする活動しているみたいで(言葉がよく理解できなかったのですが)普通のお勤めしている人とは違う感じ、25歳くらいなのに本当にしっかりしているし考え方がワールドワイドで日本の歴史や政治についても勉強してきたとのことでした。そして後で届いたレヴューに’”she truly takes interest in all of her guests and tailors the experience to each person’s needs”と私のことを書いてきたのに驚きました。(見られてる・・)Tailorは仕立てるという意味のほかに調整するというニュアンスもあるそうで、確かに着物の着付けは調整そのものだし、様々な国のゲストとのコミュニケーションを乏しい語学力で作り上げるのはアバウトな調整力だけなのかもしれません。外国人との交流は奥が深すぎます。