結城紬

今日は三人予約入っているところにベトナムの姉妹が加わり、男性一人女性四人という久しぶりにハードな体験となりました。卒業式のシーズンで朝六時に出張着付けもあって、いろんなことに緊張しつつひとつづつクリアしていきました。着付けの助っ人がいらして下さったので、とても助かったのですが、ベトナムから来た女の子が私の結城紬を選んだのにはびっくりしました。三人着付けてもらって、私はひとりしか着せず、なんとなく妙な気分でしたが初めにいらした中国からのゲストが夕方大阪に行くから先に柴又へ行くと言い出し、バタバタしながら待ってもらって五人で揃えて出かけたのですが、中国のゲストの女性は写真撮ろうとすると隠れるし、足袋が痛いのかこはぜをはずして草履も下駄に代えてしまうし、当然後から来たゲストとの会話もないし、やりにくいものでした。付き添いの方もいて大人数なのでお寺はやめて山本亭に行き、桜状況を知りたくて土手に上がったら意外にも受けて、広々した景観を楽しんでいました。四時に帰るというので本当に急いで、ほかの三人には申し訳なかったのですが、慌ただしく中国の方々帰ってからベトナム姉妹とロンドンで看護婦さんしてる可愛いフィリピンの女性と茶道体験し、ひとりひとり着物姿でお茶点てて動画を撮り、ゆっくり日本文化を楽しんでもらいました。熊本からいただいた羽織があと一枚になり、普段着の綺麗な着物を差し上げようとしたら、ベトナム姉妹がどうしても羽織がいいというので、しばし考えこんでからこれだけある着物のなかから35万する結城を選んだその眼力と人格にかけようと、柴又の方からいただいた渋い素敵な紬の羽織を二枚差し上げました。とても喜んで京都の竹林に行ったとき着るといってくれ、この羽織たち喜ぶだろうなとまず思いました。うちにあっても誰も着ないし誰も見てくれなかったのが、京都行きベトナム行き、これからどんな運命になるか想像がつきません。幸せになってほしいです。