初ダブルヘッダー

 色々諸事情があって、昨日は朝九時に三人、午後一人というダブルヘッダーの体験でした。午前中の柴又ってどんな風かなとちょっと心配でしたが、最近はテンポの違うゲストが一緒になるより別々のほうが良い場合もあるので、ぶつぶつ文句を言う主人を無視してエンドレスに頑張りました。午前中はラオスがオリジンのフランス人夫婦とふっくらした妹さんで、早々着付け終わった旦那さんは主人と外でタバコタイム、ゴルフの話とかしてました。(こういう時主人はとても楽しそうです)

 お顔はアジア系だけどフランスに住んでいるから黒とかシックな色がお好みの妹さんは私の黒い紬にオレンジの帯、帯揚げ帯締めは赤で可愛くなり、長襦袢も私の麻の夏用がぴったりでした。若いお姉さん夫婦はフランスに残してきた三人の女の子のため駄菓子屋さんでお菓子やおもちゃや、最近人気のワサビ柿の種を買ってうちに帰るとき、ふとティーセレモニーはどのくらい時間がかかるかと聞いてきました。先だってティーセレモニーで問題が起きた後なので、私はお茶会と解釈して二時間くらいと答えましたが、本当の茶事は懐石料理食べてお酒飲みと延々と続くものだし、そこまで要求しないでという伏線でもあったのです。次のゲスト来るまで時間あったので、お茶点てて飲んでいただいてからそれぞれお点前してもらいましたが、最後にやったご主人が上手で落ち着いていてほぼ完ぺきに点てていました。ほんとに不思議なのですが、初めて日本に来た外国人が着物着て正座してお茶を点てられるという事は、多分茶道の本質を直感で理解してるのだと思います。どこでもできることだし、心を落ち着け邪念を取り払い姿勢を正してただお茶を点てるというのが利休の精神です。日本人は毎日抹茶を点てて飲むのかと聞かれるのですが、そんなことはないと答えている主人はゲストが来るたび実演で抹茶の飲み方教えているので結構飲んでいますが、そういえば最近風邪もひかないし元気にしているのはそのせいでしょうか。

 午前中の体験は慌ただしいかと心配していたのですがそうでもなく、ご主人から来たレビューにティーセレモニーがよかったとあったので安心しました。午後の女の子のことは次回にします。面白いヤングミセスでした。