お嫁入り  marrying

  この前のエアビーのミートアップで声をかけてくださった、阿佐ヶ谷でおうちホストをされている幸子さんが昨日うちに来てくださいました。最近着物体験も始められたけれど着物をあまりお持ちでないというので、今うちにある着物でフィットするものがあればいろいろ持って行ってもらおうと準備してお待ちしていました。男の子ふたりお持ちのヤングママのバイタリティと尋常でない圧に押され、あれっと思って血液型聞いたらB型とか、ああやはり同類でした。この前いらした方もそうでしたが、目的に向かって一直線に何のためらいもなく進んでいく姿は傍から見ると変わっていると言われるのでしょうが、話も行動も早いし特にエアビーでおうちホストされている方は、また感覚が違う気がします。

 幸子さんは着物とお茶と書道(お父様がなさるそうです)の体験をしていてゲストを迎えるときは着物を着るとか、ずっと家にあったのですがなかなか着ていただく機会のなかった着物、名古屋からきた色無地、訪問着、付け帯、練馬から来た踊り用の桜柄のピンクの絽の着物、男物、袴、髪飾り、バッグ、草履、色鮮やかな訪問着などなど、本当にたくさん持っていっていただきました。私の体験は着物を着て電車に乗るし、人がたくさん見るので、派手過ぎず地味すぎず日の光浴びて輝くものとかいろいろ私が考えてしまうのですが、おうちで着て近所を歩くのでしたらいかようにでも遊べるし、かえって面白いもののほうが外国人にも受けるし、幸子さんも似合いそうです。

 もう一つビックリしたのが、孤児院とかで七五三できないお子さんのための子供用の着物があるかと聞かれ、薄手の鮮やかなものは外国のお子さんに着てもらうのだけど、私世代が子供の時着た厚手の古いけれど本物の着物は着られる機会がなかったので、何枚かお持ちいただきました。今の時代、私たちはいろいろなことを当たり前だと疑問もなく受け入れ、ともすると要求ばかりしてしまいがちなのですが、映画「あん」を見たときも感じたこと、ある日突然生きている存在価値すら危うくなってしまったらどうするか、子供であっても大人であってもお構いなく、そういうものが襲い掛かってくるかもしれないという危機意識をもっていなければならないのだと最近特に強く感じています。

 体験ホストやって着物を媒介に沢山の外国人とかかわってきましたが、こうやって日本人の方に着物を使っていただくことがいろいろな意味を持ち始めてきて、今回使っていただける着物たちも一年以上うちにあってどうやったら着てもらえるか、さんざん悩んできただけに、やっと行くべきところが見つかって、綺麗に着てもらえると嬉しく、何かお嫁に出したような気がしています。