違和感  It doesn,t feel right.  

 野球のピッチャーが肩にやひじに違和感感じ降板したというような記事をスポーツ欄でよく読みますが、痛みとか怪我をする前の段階の感覚は何かの予兆、前兆であり、自分の体や感覚に神経を尖らせているといち早く変事に気づくのでしょう。肉体だけでなく精神や考え方、生き方においても、違和感を感じることが多い人と少ない人がいるのかもしれませんが、今朝仏壇の花の水を替えお釈迦様の木彫の像に手を合わせた時、仏陀は何不自由ない王子として生を受け育ち続けることにいち早く違和感を覚え、そして出家の道をたどった方なのだと気が付きました。裕福な家に育ち優れた才能を持ち、何一つ欠けた所のない人格を持っていても違和感がある、何も持っていなくても荒っぽい人間性であっても充実して生きていける人もいます。究極がセクシュアリティの違和感かもしれず、そこを乗り越えないとすべてが進まない、うまくいかない難しいと分かっていても進むしかない、その果てに新しい解答があるのかもしれません。

 お釈迦様が出家して悟りを開きそれを広め、そして最後に亡くなるときの言葉が、「私は、私が今まで生きてきてわかったことがすべてだということがわかった」でした。

When Buddha died at the age of 80, the words left.  " I only know what I knew. It is everything that only myself who could keep on thinking for only 50 years knows.   Do not rely on it. You should not spoil it. No matter how hard you are, you can see the way if you just look at the hearts seeking truth, with yourself as a guide, with yourself as a light. Hold  your own will, interact with your heart, and prepare yourself. The answer is in myself. "

どこにも回答があるわけではなく、自分で探し、自分で生きて見るしかないのなら、自分が心からやりたいことを、目一杯やるしかないのだと思います。

 日本語を良く勉強しているゲストの24歳のAnninaと四時間過ごしていろんなことを考えさせられたし、本当に日本語できちんと勝負しないと話し合えなかった。例えば”せつない”を英語で何と言ったらよいのか、いろいろ調べても気持ちとフィットするものがなく、最後のほうにParting is such sweet sorrow. シェイクスピアのロミオとジュリエットの中のセリフでした。愛しさや恋しさで胸がしめつけられるけれど、やるせない、やりきれない、でも向こうが見えるあこがれのような気持ち、これはもう説明ではなく、感覚を味わって何かで表現するしかないのでしょう。

 若いAnninaがこれからどんな風に歩んでいくのか楽しみです。そして彼女はうちのショップネーム”Koti"がフィンランド語で家という意味だと教えてくれました。これからこの三階建ての家をどうやって使っていこうかと考えていた矢先だったので、びっくりしたのですが、確かにここは新しい形でのみんなの家であればいいのです。

 彼女はゲストの投稿写真に、つぼみの蓮の花の前にたたずむ彼女の写真を出してくれました。これからきれいな花が咲くのです。ありがとうAnnina.