エリート トライアスロン

 メキシコから来るというトライアスロンのカップル、ドイツ語とスペイン語と英語を話すというプロフィール読んだだけではどんなタイプかわからず、質問のメールをおくりました。予約は女の子だけだけど、彼も来るの?バイク(自転車のことだそうです)でうちまで来るの?どこに宿泊しているの?などなど。

 お返事は。彼氏は韓国の試合に出ているので(800人中20位!エリート トライアスロン選手)彼女一人で京橋のホテルから一人で来るとのこと。試合が終わったら、彼が日本に迎えに来てくれる。

 ということで、雨も上がった一時過ぎ、小柄なMineがやってきました。一応スペイン語でご挨拶しましたが、メキシコ人ぽくないのです。イタリア?ドイツ?とおもったら、やはりパパはドイツ系、あれイタリア系だったかしら、ヨーロッパの雰囲気がするのですがメキシコシティに住むメキシコ人で、メキシコが好き、彼女はトライアスロンは趣味で本業は・・聞き取れませんでした。一人体験なので、まず振袖を着せて(真っ赤なのが最近人気です)口紅も真っ赤に塗り(いつもノーメイクだそうです)髪飾り付けて写真撮り、お茶を点ててもらいました。メキシコで日本茶や抹茶も飲むそうで、頭がいい(スペイン語でinteligente)彼女はお点前はすぐ覚えるし、着物や帯の選択も帯揚げ帯締めの合わせ方も早くて的確でした。足袋履かせるとき足は傷だらけでマニュキアも剥げていて、アスリートだなあと思ったのですが、草履を履いて歩いても痛がらず疲れず、参道歩いていても綺麗ねと声かけられるとアリガトーとにこやかに返し、手間のかからないやりやすいゲストでした。と思ったのもつかの間、彫刻ゾーンに入ってまずアメイジング!と感動した後、仏教は少ししかわからないから、すべて説明してと言われてしまい、この頭のいい子にどんな説明すればいいんだと思いつつ、仏教の自分なりの把握を必死で英文化して話しながら、(こういうタイプにレジュメ渡してもだめだし)私の中からどんな言葉が出てくるか試されている気もしました。(弱冠26歳の女の子にです)しどろもどろで十枚の彫刻版をまわり、やっと境内へ出てこの前香港のカップルが絵馬を書いて奉納した話をし、その絵馬を見ながら「あなたの願い事は?」と聞いたら、多分?なのですが仕事でかかわっている女性の世話をしていてそれが上手くいくこと、それが望みだそうです。彼との結婚はまだ考えていない、趣味のペン画見せてもらったけどとても上手で、私はダリっぽいと思ったけど、結構高価な木版画のようなものも購入しているし、ご朱印帳も買って記帳してもらったし、求めているものがはっきりしている気がしました。

 芸者の番組を見たそうで、芸者はどうやってなれるのか、芸者の学校はあるのか聞かれたり、お団子屋さんの若女将がハワイでトライアスロンやっていたそうで、二人でその話で盛り上がったり、予期せぬ出来事がたくさんありました。ヨーロッパの祖先を持ったメキシコの優秀なスポーツ好きな女の子が日本に来て、着慣れたトレーナーを脱いで真っ赤な振袖を着てお茶を点て、そして紺のレトロな小紋に素敵な袋帯締めてお寺に行き参拝し中に入って庭や彫刻を楽しみ、知らない文化を知る努力をする、その行為にこちらもいろいろな想いや記憶、インスピレーションを刺激され、過去に戻り考え必死で答えていきましたが、疲れた・・・

 自分イノベーションという本の広告に、「変わらなければあなたはどんどん古くなる!!」とあって、どんな内容なのかと読んでみたら、

〇今日誰と一緒にいるかを選択する

〇察してもらえると思わないで言葉で伝える

〇異質を受け入れ、異質と交わり、異質になる

〇海を越えて、何者でもない自分を主張する

〇ビジョンはストーリーとプレゼントで語れ

〇自分が勝てるフィールドを独占する     などなど  今日の私はこれを実践していました。

 最近東京都や葛飾区が多くの外国人を招いたり(小池都知事まで来たり)ハンガリーの大統領もいらしたり、柴又も凄いことになっておりますが、何百回もゲスト連れて来ているのに、まだまだどう案内することがベストなのか私はわかっていないのです。それぞれのゲストの気持ちに合った体験をしてもらい喜んでもらうことはとても難しい、でもまず自分が楽しいと思うことを極めていくことが大切なのではないかと思ったりしています。