ファッションモデル

 急にニューヨークから二人別々にゲストが予約してきて、チャイニーズアメリカンの女の子なのですが一人は身長が176センチもあり、水泳のインストラクターと書いてありました。このところチャイニーズアメリカンのゲストが多いのは何でかしらと思いながら迎えた彼女はほっそりして背が高く、小さな声で「モデル」だと言い、あとからもう一人ハナという名前のグラフィックデザイナーの女の子と初対面ながら仲良く着物を選び合い、ドキドキすると言いながら、華やかに着物着てミンクのショールかけて柴又へ出かけました。

 月曜日で静かな帝釈天でモデルのJBはだんだん本領を発揮しだし、ポージングやカメラワークにこだわりながら、二人で写真を撮り合い、私は静かに見守っていました。モデルになって一年というし、中国人の特徴で自分の好みがあまりなく、何かのコピーになりがちだったのですが、写真を撮るときのポージングやカメラワークが細かくて、一緒にいたハナちゃんの写真もたくさん撮っていました。ワサビスナックや火垂るの墓のドロップやチップスなどたくさん買い、うちに帰ってティーセレモニーしたら初めてだったそうでナーバスになっていました。

 プレゼントした黄色の踊り用の着物も喜んで、帰りは二人で居酒屋で日本酒を楽しむとか、一人で日本にはじめて来たのですが、着物体験は10000%満足したというレビューを出してくれました。でも、私一人ではとても相手が出来なかったと思います。いつもながら辛抱強く着物選びに付き合ってくれた夫と、互いに写真撮り合い話に興じていたハナちゃんに感謝しています。