Shane comeback!

 22歳でゲームとアニメが大好きなカップルがアメリカから来るというので、「鬼滅の刃」のコミック本を買い、プロフィールに出ていたゲームが何なのか一応調べてみたものの頭に入らず、あきらめてお出迎えしました。20歳の彼女はチャイニーズ系ベトナム人で、とてもクールでしっかりしていて、190センチのシェーンはアイスホッケーやっているせいか背中が丸くシャイな末っ子長男です。最近名前が覚えられず、ショーンかシェーンかわからなくなってしまうのですが、そうだシェーン、カムバックだと気が付いたものの、間違えてばかり、彼女の名前は全く頭に残りません。よくそれでホストが務まるものです。

 このところゲストの来訪が続いていてその時その時は全力尽くしますが、翌日違うゲストが来ると前のことを忘れてしまいます。何が残るかというと、苦労して会話を紡いでいくこととかそれぞれのゲストたちの佇まい、仕草などなのです。実は今回ゲスト迎える用意していた時、母がいる施設から連絡が入り、血圧が低下して意識レベルが下がってきているがどうしようかと言われ、何回もこういうことがあったのですがまず私は動けず夫も会合あり、救急車で前にいた病院に搬送してもらうことにしたもののすぐ家族が行かなくてはならないので、昼休みに入る弟に強引に頼み、私は仕事をしました。介護を拒否している弟嫁は絶対かかわらないで優雅にお茶の先生しているから弟に全部負担がかかりますがしょうがないことです。

 とはいえ、いつもの通りゲストをもてなし柴又へ連れて行ったものの何をしたのかあまり記憶がありません。でもしっかり者のベトナムの彼女とちょっと甘ったれのシェーンは食べるのが楽しいらしく、鍋料理、居酒屋、クレープ、寿司、ラーメンなどなど食べ歩きの写メを見せてくれ、最後にいつもexpensive!というのがおかしくて、学生だしそんなにお金ないなと同情しつつ無事終了、ハグして別れてからすぐ主人に車出してもらい病院に行きました。死に目に会えなくても仕方ないと覚悟して部屋に入ったら、酸素の管は鼻に入れているものの、すやすや穏やかに寝ています。食べることがノルマの施設ではこんな幸せそうな顔していなかったので暫し唖然としていましたが、「また来たね」というなじみの先生は心不全ではなく脱水症といって、そこそこの処置だけして見守るとのことでした。施設で食べなければならないことが辛くなっていた母は、この病院で静かに寝ていたかったのかしら、それにしても不死身だなあと夫がつぶやいていました。

 どこの家にもある話ですが、介護費の負担するのが嫌な姉は音信不通だし、夫の弟も義母のケガすら知らず、まったく顔を出さず、夫と私と義母の弟妹とで看護や介護しています。どこも行けないし何もできないけれど、この二人の面倒を見ていなければエアビーの仕事はしなかったし、沢山の外国人との触れ合いもなかったと思います。世間一般の幸せは私たちほとんどないのですが(旅行とか孫とか・・)覚悟してあきらめて介護して働いていたら、些細なことでも幸せに感じることが出来ることに気が付きました。

 シェーンが男の子らしい淡々としたレビューくれて、でも最後にまた日本に来ることがあれば、逢えることを期待していると書いてありました。今度来るときは違うガールフレンドとのような気もします。でもいいわ。

  シェーン    カムバック!!!