寒肥

 ずらりと並んだ日本酒の一升瓶、昨日は帝釈天の瑞龍松に寒肥を入れるというので、久しぶりに九時過ぎに柴又に行きました。穏やかな朝で参道もまだ静かですが、知り合いの方々にご挨拶していたら、このところ人出が少なくて閑散としているとのことでした。いろんな行事やイベントが増え、寅さんの新作映画も上映されたこともあって、コロナ新型肺炎が蔓延する前は団体客も入って忙しかったと言っていたので、本当に明日はどうなるかわかりません。

 でも2月25日の寒肥という行事はずっと続いているものだそうで、10時にスタートして、そこにいた15人くらいで100本の日本酒を根元の溝に注ぎました。松竹梅、月桂冠、剣菱、美味しそうなお酒をドボドボ撒いていると匂いで酔ってしまいそうですが、最近はやりの大吟醸とかいうよりもやはり美味しいのは昔ながらのお酒だといって最近のお正月は松竹梅など6人で2本くらい明けているので、100本一気に飲んでしまうこの瑞龍松はどれだけ酒が強いんだと思ってしまいます。

 馴染みのお守り売り場のおじさまに外国人のゲスト連れてきたら喜んだろうにと言われましたが、多分彼らはこのありえない風景にびっくりしてしまうでしょう。最近の喧騒の柴又が、原点に戻ったような気がしました。