ルーマニアの抹茶

 ゲスト達にメールを送ると、最近の写真を添えて返事が返ってくるのですが、ルーマニアの女の子から自宅のマンションの部屋の窓辺で抹茶を飲む写真が送られてきました。ここがルーマニアなんだ、すごーいと思いながら、抹茶の量が多い?かしらと思ったけれど、私はこれを見て、久しぶりに抹茶を飲みたくなりました。私の家には茶道道具がなんでも揃っているのに、自宅に籠っている今はどうしてもお茶を点てようという気持ちになれなかったのです。でも今、ルーマニアのこのお部屋と私の部屋がつながって、同じ時空になって、今まで使ったことのない黒楽茶碗にお茶を点て、主人に飲んでもらいました。

「美味い」一か月振りに抹茶を飲んだ主人の言葉です。

ルーマニアの彼女は着物体験に来ても、自分では着物着ないで一緒に来た友達に着てもらい、ひたすらその写真を撮っていたのですが、ティーセレモニーの時は彼女にも一緒に抹茶を飲んでもらいました。胡坐書いて写真撮っていたので、その格好でお茶飲もうとしたので、座りなおして正座で飲んでもらったのですが、そういう注意が出来るのも、茶道という形のルールがしっかりあるからです。外国人に簡単なお点前をしてもらうととても喜ぶのはその所作に型があり、その奥に茶道の精神があるからのような気がします。

 私たちは今何を右往左往しているのだろう、やるべきことをやっていけばよいだけの話ではないですか。外国から来る様々なメールを見ながら、私はいろんな勇気や希望をもらっています。