白いカンザシ

 昨年の暮れに、この綺麗なヨコガオの写真と、二月に結婚する時この白いカンザシを使います!という文章のメールが届きました。でも名前を見ても誰だか思い出せず、今までの記録帳をみて必死で探していたら、彼女の名前がありました。そうでした、彼氏がイタリア人のトライアスロン選手で、東京オリンピックでも期待されていると嬉しそうに話していた女の子でした。確かあの時はノーメークで、アスリートっぽく肌も荒れていたから、このヨコガオとはかなり違いました。でもとてもフレンドリーで、赤い振袖と紺の小紋を着てたくさん写真を撮り、柴又行ってお団子屋さん入った時、そこの若女将がハワイでトライアスロンやったことがあるというので、その話題で盛り上がり、皆で記念写真を撮ったのでした。東京オリンピックで来たら、彼氏と着物を着に来るねとハグして別れたものの、今住んでいるメキシコも感染者が多く、ステイホームだそうです。家でトレーニングはしているけれど、実戦もできないし、オリンピックもどうなるか不透明だし、厳しいシチュエーションが続きます。 

 彼女一人で着物体験に来るというので、自転車に乗ってくるの?なんて返信をしたのを覚えていますが、夫が着物姿で写真撮る時刀持たせたり、弓矢を持たせたりしたひと時がとても楽しかったそうで、夫によろしくと書いてありました。彼女の着物体験の楽しさの集約がこの白いカンザシなのでしょう。ほんとに良かったです。結婚おめでとう!