初詣の着物姿

 このところ寒いけれどお天気が良い日が続くので、夫と二人で柴又帝釈天へ初詣に出かけました。お正月からたくさんの人たちが参詣しているそうで、顔なじみのお店の方々に挨拶しながら山門に進みました。仏具屋さんのおじさまは、売り上げは今までの十分の一だと嘆いているし、お守りや庭園に入る券も自動販売機になっていたりして、様変わりしたところもあります。さすがに外国人も着物姿の方もいないのですが、おみくじを引いてからふと境内を見ると、赤い毛氈を敷いた椅子の上になんと着物と袴を付けたワンちゃんがおとなしく座っていて、一眼レフのカメラを構えた飼い主さんが低い位置から写真をたくさん撮っています。とにかくおとなしくしているのにびっくりしながら、許可を得て私たちも写真を撮って、名前を聞いたらリンちゃんだそうでした。私はかつてこのロケーションで沢山の着物姿の外国人の写真を撮りましたが、今はワンちゃんなのです。マスクしなくていいし、可愛い姿を見ていて、自動販売機のお守りと、着物姿のワンちゃんは、新しい何かの象徴のような気がしてきています。