新しい風

 新しい風が吹いてきています。ブラジルからのゲストがインスタグラムに体験のvideoを載せてくれて、どんな様子か皆が見れるようになったし、柴又も外国人が多く来るようになりました。昨日は急に一人ゲストが来ましたが、夜遅くに香港へ帰るとのことで慌ただしいスケジュールになったのだけれど、30分遅れで到着し、着物の選択も着付けてからの化粧にも時間がかかって、土曜日で天気も良かったけれど私は時間を計りながら少しハラハラしていました。

 身長も同じ、同じ午年生まれの32歳のアーリーは活発で賢い子なのだけれどマイペースで、一週間の日本旅行の締めくくりを楽しんでくれ、赤い着物に白地の帯に金と銀の帯締めを締めた彼女の写真を私はたくさん撮りました。最近は写真の撮り方も少し上達?して、一番いい表情を出すまで何回も連写したりアングルもずいぶん考えるようになって、でもアーリーは「私は普通だから、アップにしないで撮って」と注文してくるのでおかしくなりました。

 宗教観もしっかりしていて、阿吽の意味を博物館で知って、帝釈天の彫刻の鶴や龍や獅子を見て説明してくれるし、結構似た価値観を持っている気がして、二人で説明の漢字を読みながら彫刻エリアを出て、受付の靴箱で草履を出していると、小柄な外国人カップルが閉めた受付の前にいて馴染みの係の女性が困った顔で「もう閉めたのだけれど、せっかく海外から来たのだし少しだけ見せてあげたい、でもお金も払っていないしもう帰りたいし、上手く英語で伝えてほしい」と言ってきたので、アーリーに訳を話して彼らに事情を説明してもらいました。ドイツからの旅行者でしたがアーリーの流暢で的確で温かい説明を聞いて納得してくれ、着物姿を褒めてくれて少し話して別れましたが、最近思うのは日本人が伝えるより、日本を理解したいと思っている外国人が語る日本文化の説明の方が説得力があり、そして生き生きしていることです。派手目のジャケットを着たイケメンの外国人二人を、東南アジア系のカメラマンが寺の各場所でいろんな写真を撮影していて、こういう感じのサイトがエアビーにもあって、そのホストのイタリア人の方から一緒にコラボしないかという誘いを私はこの前受けたのです。

 アルバニアからのゲストが来た時も、フランスで写真を学んでいる中国系のカメラマンにモデルを頼まれたこともあり、その時々でいろいろなケースがあるから面白いパターンになっていくと、もっと見方が変わっていくかもしれません。ブラジルのゲストはこのブログのサイトもインスタに載せてくれているので、頑張って英語でも書かなければならないし、帝釈天の見方が変化していくさまを、ゲストの視点で考えて行こうと思います。何百回とここに来ている意味がはっきりするかもしれません。めちゃめちゃ忙しい桜の季節が近づいてきています。